• コラム

    失敗しないシステム開発案件の発注術

  • ご依頼前にお読みください

    このコンテンツは、システム発注者の方が発注後に失敗しないようにするために書きました。

    弊社にお問い合わせ頂くお客様の中には、プロジェクトに失敗された後に、ご相談に来られるケースがあります。

    お客様の失敗にはある程度傾向があり、今回はそれをまとめました。

    ぜひこのコンテンツはシステム案件のご発注前にお読み頂きたいと思います。

    ※特にITにあまり詳しくない、苦手という方は必ずお読み頂くべきです。

    価格の安さや短納期で決めない

    質問:
    あなたが家を建てたいと考えたときに、「価格は50万円、工期は1ヶ月であなたの希望の家を建てます」と言われたら、あなたはそこに依頼しますか?

    絶対怪しいと思われたと思います。トラブルの匂いしかしません

    それが家ではなく、システム開発となると、我々にとってはこれくらい怪しいと感じてしまう事でも、発注してしまう方がいらっしゃいます。

    もちろん、システム開発の場合は50万円で作れるものもあれば、100万円や、1000万円や、それ以上のものもあり、ピンきりです。

     

    ですから発注者からすれば、わかりにくいと思うのも当然なことかと思います。

    ではどうしたら良いでしょうか?

    答え:相見積もりを取り、相場感を知る

    ただし、開発手法や、会社規模によって、価格に大きなバラツキが出ます。(たとえば、何百万円、何千万円の差が出ることもあります。)
    ここであなたを更に悩ませることになるかもしれませんが、決して一番安いところに依頼するという安易なことをしてはいけません
     

    相見積もり結果を業者へフィードバックする

    まずは相見積もりの結果を見積り依頼した各業者にフィードバックして、価格の違いを確認しましょう。

    率直に他社との価格差(高い or 安い)について聞いてみましょう

     

    ※業者の話(言葉)がわからない場合は、率直に言葉の意味を聞きましょう。

    わからないことは恥ずかしいことではありません。

    わからないIT用語など、そのままにせず、ひとつひとつしっかり確かめましょう。

    IT企業の営業マンは、わざと横文字ばかり使って話す方も多く、実際よくわからないで使っていることも多いです。

      価格差が大きく出る理由

      必ずしも安いから悪い、高いから悪いというわけではありません。相見積もり時に大きな差がある場合は、理由をしっかり確認しておきましょう。

      相見積もりをするポイントは、1社の言うことだけを鵜呑みにしないためでもあります。会社によっては正反対のことを言われる場合もあるからです。

      よくある安い理由

      • この手のシステム開発に経験が豊富でノウハウがある。
      • 人件費の安い海外で開発している。(※この開発方法のことをオフショア開発と呼びます)
      • オープンソースなど既にあるシステムをカスタマイズする。(オープンソースとは自由に使える既に作られたシステムのことをいいます。有名なものにWordPressがあります。カスタマイズ内容によっては高くなるケースもあります。)

      よくある高い理由

      • 大規模なシステム開発しかしない会社だと、小さいシステムでも大規模な体制で対応してしまうため、高くなる場合があります。1000万円以下の仕事は受けないなどのルールがある会社もあります。
      • エンジニア一人あたりの単価が高い。開発はほぼ人件費のため、人件費の違いが見積もりの金額に大きく反映されます。(都心と地方、国によって人件費の違いが出やすいです。)
      • 納品物の違い(システム開発だとシステムだけを納品するイメージを持つ方も多いかと思いますが、ドキュメント類を納品することも多く、そのドキュメントの作成に結構な時間がかかることがあります。)一般的な納品物としては、プログラム仕様書、テスト仕様書、操作マニュアル、データベース設計書などがあります。
      • 見積もりの時点で要件が曖昧な時は、細かな仕様がわからないため、多めに見積もられる場合があります。

      避けるべきケース

      オフショア開発 と 個人(フリーランスの方)

      オフショア開発と個人のエンジニアに依頼するケースはトラブルが多いため気をつけましょう。もちろん、うまく活用できればコストを大幅に下げて開発することが可能です。

      但し、発注側のマネジメント能力がとても重要で、上級者向けですので、システム開発依頼が初心者の方は必ず避けましょう

      オープンソースは注意

      WordPressなどのオープンソースは、無料で利用することができるソフトウェアです。それを使って開発されるケースは多いですが、カスタマイズ内容によっては逆にコストがかかってしまうケースもあります。また、人気のあるオープンソースほど、WindowsのOSのように常にセキュリティのアップデートが必要です。作ったまま放置せず、必ず保守を行いましょう。

      ※WordPressのサイトにウィルスを埋め込まれるケースはとても多いです。アクセスしてくれたユーザーさんに被害を与えないように注意しましょう。

      急ぎすぎてしまい、必要な工程を省いてしまう。

      システム案件で大切なことは、慎重に進めることです。

      期日が決まっているプロジェクトで急ぐ気持ちもわかりますが、大事な工程を省いてしまうと、後々トラブルを生んだり、想定通りのものが完成せず、余計に時間がかかってしまうことになりかねません。”急がば回れ”です!

      システム開発業者さんとしっかり要件を詰め、契約書もしっかり交わしましょう。

      最初にしっかりコミュニケーションをとり、信頼できる相手かどうかしっかり見極めることも大切です。

      • 予算は伝えるべきか?

        予算を伝えると、予算上限ギリギリの見積りを出されてしまい、相場より高値で買わされるのではないかという不安があるかもしれません。

        相見積もりであれば、それほどそこに不安を感じる必要はありません。むしろ、予算を伝えないほうのデメリットがあります。

        たとえば、10万円しかないのに、100万円のシステム見積もりを依頼してしまっては、お互いに無駄な時間を使うことになります。

        最初から10万円しかないと伝えておけば、本来は100万円掛かるシステムでも、別の最善のやり方を提案してもらえる可能性もあります。

        予算がわからないと、業者側もどこまで提案していいのかわからず、不安になります。

        たとえば、セキュリティ対策を1つとっても、ITの世界では絶対に安全というものがなく、やればやっただけ安全にはなるのですが、それだけ膨大に費用がかかります。

        ですから、予算がわかれば、予算に合わせて最善の提案ができることになります。

        システムは小さく始めて、大きく育てることが成功のポイント

        システムは実際の業務に落とし込んだときに、もっとこうするべきだったという改善点が見えてきたり、現場からこうして欲しいという要望が必ず出てきます。

        最初から完璧なものを作ろうとしないことがポイントです。

         

        初めての依頼先というのは、どんなに慎重に選んだとしてもリスクがあります。仕事を受ける我々業者側も正直同じ気持ちなのです。

        初めての仕事から大規模なシステムをいきなり依頼するのではなく、最低限の機能でまず作り、そこから徐々に機能を付けていくようにしましょう。

        まずはMVP(Minimum Viable Product)を目指す

        そもそも何ヶ月もかけて作ったシステムは、時代遅れとまではいきませんが、発注時点と納品時点で状況が大きく変わっている可能性もあります。

        最初はスモールに作って運用、試験的に利用してもらいながら、システムをブラッシュアップしていくことが大切です。

        マーケティング用語では、MVP(Minimum Viable Product)といいますが、まずは実用最小限の製品を作ると決めて進めましょう。

        仕様を考えていくと、あれもやりたい、これもやりたいと色々と発想します。でもその気持は抑えましょう。

        実用最小限の製品(MVP)を作成し、運用しながらプロダクトマーケットフィット(PMF)を目指すことがプロジェクト成功への一番の近道となります。